平安期における2時間ドラマ「銚子・娘道成寺」プロローグ編
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「因果応報」という言葉がありますが。
物事は、何でも、原因があって結果がある。
これは、プラス・ マイナスのバランスは必ず取れる、という意味にもとれます。
「延命姫晴明伝説」に当てはめて考えると、 地元の延命姫をプラスのイメージにするあまり、 晴明の人格をマイナスにしてしまっているように感じられます。
海中の魚の流れは、漁業にはプラスには働くかもしれないが、 陸上の人の流れは、銚子市全体にはマイナスに働くように思います。
さて、銚子に伝わる「延命姫晴明伝説」は、 史実と比較することが困難なため、ドラマ風に構成し、 大まかなあらすじを纏めてみました。
登場人物
延命姫
(このドラマの悲劇のヒロイン 長者の娘 顔半分にアザ 晴明に欺かれ、自殺する やや粘着質の性格 やがて川口神社に神として祀られる)
(ヒロインの相手役 自殺の偽装までして、姫から逃げる 一見善人そうに見えるが、実は小心者の悪役 しかし役者なら一度は経験してみたい役柄)
笹本太夫三
(東庄町在住の高僧 晴明が京にあったとき、知己を得る)
根本右兵衛義貞
(銚子・垣根村の長者 延命姫の父親)
かよ
(延命姫の乳母 向後主水の妹)
向後主水
(逃げてきた晴明を、仏壇の裏に匿う 悪評がある 延命姫の呪によって悶死する)
釣りの新兵衛
(釣りをしていて、龍魚になった延命姫を見る)
エキストラ出演
銚子・飯岡の皆さん
プロローグ
晴明は940年生まれ、延命姫は960年生まれ、 という設定になっている。
寛和2年(986年)のことと伝えられる。
精神的な痛手から回復した晴明は、 銚子を訪れてみたいと所望する。(或いは、往路、 海から銚子を見ていたかもしれない。)
その際、晴明の希望も伝え、右兵衛も心よく承諾する。
一方、晴明は銚子・忍(しのび)村の役員(田舎の世間は狭いもの 噂を聞きつけた町内会の?)の訪問を受け、仕事を頼まれる。
忍村は、垣根村に向かう途中にある。
それで、忍村に晴明の仕事の跡が残っているのである。
晴明の鏡の井
鏡のように水が透明。
晴明が設計したと言われる。
晴明橋
くぐると幸福になると言われる。
晴明が架したと言われる。
晴明さんまい(三埋?)
晴明が地祭りをしたとされる、共同墓地。
(晴明は、国家を対象とした祭儀を行う「宮廷陰陽師」ではあったが。
しかし、先例に従って、ただルーチンワークをこなしているだけという、小役人のイメージでもないのである。
命令を無視して、「追儺」という祭儀を、単独で執行したこともある。
規則に従順であったかどうかは、よく分からない。
そこが、晴明の魅力でもある。)
「銚子娘道成寺」より